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無効と阻害と展開と

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【小説】遊戯王IF -Ex Stage1 武藤遊戯 vs 遊城十代 Part6 Aルート 

14ターン経過


アテム 4000 1枚 場:伏せ1枚

十代 3150 0枚 場:SFW、ブレイズマン、伏せ1枚


アテム(遊戯)のターンから、始まる!間もなく、このデュエルも終局を迎える・・・。



アテム「俺のターン、ドロー!魔法カード《終わりの始まり》発動!俺の墓地に7体以上の闇属性モンスターが存在する時、5体をゲームから除外して発動する。俺はデッキからカードを3枚ドローする。俺が除外するのは、呪符竜・ブラマジガール・ゴーズ・クリボー・ブレイカーの5体だ。更にこのカードにチェーンして、リバースカードオープン!速攻魔法《連続魔法》発動!」


十代「《連続魔法》だって!?確かあのカードは、直前に発動した通常魔法の効果をコピーするカード・・・。まさか!!!」


アテム「その通りだ、十代。俺が直前に発動した通常魔法カードは《終わりの始まり》。《連続魔法》発動のコストとして手札を全て捨てるが、《連続魔法》はコピーするカードにコストがあったとしても、そのコストを払う必要がない。よって、《連続魔法》の効果と合わせて俺はカードを6枚ドローする!」


十代「ここで、手札を6枚補充って・・・。スゲェけどヤベェ。(遊戯さんが言ってた通り、局面はもう終盤。俺の場に4300のシャイニング・フレア・ウィングマンがいても、除去を引かれたらその時点で終わりかねない。全く、この人は最後の最後まで、油断さえさせてくれないし同時に、俺の心をワクワクさせ続けてくれる。でも、俺もデュエリスト。覚悟は決めてるぜ!)」


アテム「行くぜ十代!俺は《ファントム・オブ・カオス》を召喚!その効果で墓地の《ダーク・クリエイター》を除外し、このカードを《ダーク・クリエイター》として扱う。更に効果発動!墓地の闇属性モンスター1体をゲームから除外し、墓地の闇属性モンスター1体を特殊召喚する。俺は《クリバンデッド》を除外し、《終末の騎士》を特殊召喚!特殊召喚された《終末の騎士》の効果発動!デッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。俺が送るのは・・・《暗黒魔族ギルファー・デーモン》!」


十代「ギルファー・デーモン!?そいつは確か・・・。」


アテム「そう、ギルファー・デーモンは墓地に送られた時、フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体に攻撃力を500ポイントダウンする装備カードとして装備する事ができる。俺はギルファー・デーモンをシャイニング・フレア・ウィングマンに装備。それによって、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力が500ポイントダウンする。」



4300 → 3800



十代「くっ、やってくれますね。ですが、俺のシャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力はまだ3800あります。そう簡単に超えられる数値じゃありません。それに、守備モンスターもいます。ライフを0にはされない筈です。」


アテム「・・・十代、デュエルに必然はない。確かに俺の戦術は君にかわされてしまうかも知れない。だからこそ、俺は俺の全力をぶつける。行くぞ!俺は《ダーク・クリエイター》となった《ファントム・オブ・カオス》と《終末の騎士》でオーバーレイ!」


十代「その台詞は!やはり来ますか、エクシーズ召喚!」


アテム「やはり君も、流石にエクシーズモンスターには目を付けていたか。ならば話は早い。2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!現れろ、《ダイガスタ・エメラル》!その効果により、オーバーレイ・ユニットを一つ取り除き『効果モンスター以外の、自分の墓地のモンスター1体を特殊召喚する』効果を選択する!我が魂は不滅だ、現れよ《ブラック・マジシャン》!!!」



もうこの決闘において、何度目となるだろう。アテムの魂は、不滅の闘志を宿してフィールドに舞い戻る。



十代「手札1枚で、またブラマジを出す遊戯さんのプレイングセンスにはもう、偏に尊敬の念しか出てこねぇぜ。」


ユベル『しかも、場には2体のモンスターがいるからね。これはかなり厳しいよ。ただ、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力は3800。伏せと合わせてもまだ大丈夫だ。』


十代(だと良いんだけどな・・・。遊戯さんのあの目、このターンで何か仕掛けてくるつもりだぜ。)


アテム「十代、まだ俺のターンは終了していない。俺は墓地の《ラーの使徒》《ファントム・オブ・カオス》をゲームから除外!現れろ、混沌の騎士《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》!」



墓地から光と闇の魂が天に昇ると、その魂が交わり混沌の柱を作り出す。その柱から青き騎士が現れる。



十代「・・・開闢の使者。ですが、開闢の使者の攻撃力でも俺のシャイニング・フレア・ウィングマンには届きませんよ?この状況って、さっきの遊戯さんの《呪符竜》の時と同じですね。」


アテム「十代、俺は確かにギルファー・デーモンで攻撃力を下げたが、果たしていつ俺が戦闘でシャイニング・フレア・ウィングマンを倒すと言った?」


十代「・・・え?」


アテム「カオス・ソルジャーの効果!このターン、このカードの攻撃宣言を放棄する代わりに、フィールド上のモンスター1体をゲームから除外する!俺が選択するのは当然、シャイニング・フレア・ウィングマン!」



アテムの効果宣言と共に、十代の聖戦士がフィールドから消し飛ばされた。



十代「くっ、シャイニング・フレア・ウィングマンが・・・!」


アテム「十代、余所見をしている暇はないぜ!俺は魔法カード《ナイト・ショット》を発動。十代のセット状態の魔法・罠を選択して破壊する。対象はそのセットカードだ!」


十代「マズイぜ!なら俺はそれにチェーンして・・・、あれ?何で発動しないんだ?」


アテム「・・・《ナイト・ショット》の発動に対して、相手は選択されたカードを発動できない。俺の予想だが、2ターンほど前から伏せられていたそのカード、恐らくは《クリボーを呼ぶ笛》だろう?」


十代「遊戯さん!?何故分かるんですか!?」


アテム「十代。君のプレイングは、偏にドロー力にある。だが同時に戦略の中に、相手を見て動く故の『温存性』もある。もし、パラドックス戦でそのカードを見ていなければ、俺はそのカードにナイト・ショットを打っていなかっただろう。君と戦っていて、そして君を見ていて、俺はその賭けに出た。結果は勝ちのようだな。」


十代「お見事です、遊戯さん。ですが、俺の場にはまだモンスターが残っています。開闢の使者は攻撃できません。それにブレイズマンの守備力は《ダイガスタ・エメラル》と同じ。《ブラック・マジシャン》で攻撃してからの攻撃でも、俺のライフは残ります。俺はその次のドローに賭けます!」


アテム「十代。さっき俺が《デストラクト・ポーション》を発動した時、ただライフを回復しただけじゃない、そう言ったのを覚えているか?」


十代「えぇ。実際《呪符竜》を破壊し、ブラマジを出して俺の攻撃の被害を最小限に抑えました。あれも凄かったですよ!」


アテム「ありがとう。だが、俺のライフ回復が、俺のデッキに眠るカードに繋がっていた事に気付けていたかな?」


ユベル『まさか・・・!武藤遊戯は、自分のデッキ枚数から《終わりの始まり》《連続魔法》の6枚ドローで、そのカードを引いてくる可能性も示唆に入れて、あの場面で《デストラクト・ポーション》を発動したのか!?馬鹿な!確かに武藤遊戯のデッキも、十代のデッキと等しくかなり消費されていた。だがそれでも、まだデッキは残っている。それに序盤で戻した『磁石の戦士』達を引く可能性もあったはずなのに・・・。これが、キング・オブ・デュエリストの力なのか・・・!』


十代「遊戯さん、流石の俺もそこまでは考えられませんでした。ナイト・ショットを引かれた時点で俺の負けが決まってしまったようなものなんですね。ですが、遊戯さんの全力!俺は真正面から受け止めます!いつでもどうぞ!」


アテム「・・・今回は俺に勝利を譲ってもらうぜ。行くぞ十代!俺は魔法カード《レジェンド・オブ・ハート》を発動!ライフを2000支払い、自分のフィールドの戦士族モンスター1体をリリースして発動する!」



4000 → 2000



アテム「自分の手札・墓地の「伝説の竜」魔法カードを3種類まで除外し、除外した種類の数だけ『伝説の騎士』モンスターを自分の手札・デッキ・墓地から選んで特殊召喚する。俺の墓地には《ティマイオスの眼》がある!このカードはルール上、《伝説の竜 ティマイオス》としても扱われる。俺は《ティマイオスの眼》をゲームから除外し、現れろかつての盟友《伝説の騎士 ティマイオス》!」



ティマイオスの咆哮が、聖なる光の剣を呼び寄せる。その剣の光により、竜は騎士へと姿を変える。



十代「ティマイオス・・・!あの時、《呪符竜》で除外しなかったのも、この戦術に繋がっていたのか・・・。やっぱすげーや、遊戯さん。」


アテム「さぁ、ラストバトルだ!バトルフェイズ、ティマイオスでブレイズマンを攻撃!」



騎士となったティマイオスの聖なる一撃で、ブレイズマンは塵と化した。



アテム「次に、《ダイガスタ・エメラル》で十代へダイレクトアタック!」



3150 → 1350



十代「くぅ・・・!」


アテム「これで最後だ!《ブラック・マジシャン》の攻撃!黒・魔・導(ブラック・マジック)!!!」


十代「う、うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



1350 → 0



勝者 武藤遊戯(アテム)



遊戯「大丈夫かい?十代君。」


十代「えぇ。遊戯さん、わざわざありがとうございます。」


遊戯「もう一人の僕も満足してたよ。最高に楽しいデュエルだったって。」


十代「俺もです。ガッチャ!最っ高に楽しいデュエルでした!またいつか、こんな機会があればやりましょう!」


遊戯「うん!今度は、僕がお相手するよ。」



二人は全てを費やした。そしてお互いの誇りを讃え、握手を交わす。その握手もまた、もう2度と見ることのできない歴史的な光景だった。


そんな二人に、観客であったフードの人物が近寄る。顔は見えないが、大変に満足した空気を出していた。



???「素晴らしいデュエルをありがとうございました。ここでの戦いが公表される事は決してありませんが、お二人の『伝説』の力、特と拝見させて頂きました。さて、お互いにもう少し話されたいかもしれませんが、そろそろお時間ですね。あちらのドアがお二人のそれぞれの世界への出口となっています。もし貴方がたに奇跡が起こるのでしたら、お互いの誇りを賭けた決闘は、その魂に残り続けるかもしれませんね・・・。」


遊戯「貴方が何者かは最後まで分からなかったけど、感謝します。こんな舞台を用意してくれて、ありがとう。」


十代「俺からも礼を言うぜ!何かしら危害を加えられた訳でもないしな。こんな最高の決闘をさせてくれて、サンキューな。」


???「私は、ただ貴方がたの魂の輝きを見たかっただけです。それでは、それぞれの未来で・・・。」


遊戯「十代君。もう2度と会えないかも知れない。だけど、もし会った時はその時は・・・。」


十代「えぇ!またこんな風にデュエルしましょうね!遊戯さん、頑張ってください!じゃ!」



そう言って、一足早く十代はドアを開け、自分の世界へ帰っていく。そして遊戯も、後ろを振り返ることなくそのドアを開き、自分の世界へと戻っていった・・・。



???「さて、次に迷い込む決闘者は一体誰でしょうかね。きっとここでの事を覚えていることは不可能でしょう。例えお二人が『異常』な力を持ち、精霊に愛されていても。この決闘空間は、自分の世界で全く同時に何かに『迷った』2人だけが招来されるのですから・・・。貴方がたの『迷い』が、世界に戻った時に決断に繋がることを祈っています。さて、図書館にこの2つのデッキを『記録』しましょうか。そして、この戦いの『軌跡』も・・・。」



ここは、本来起こるはずの無かった空間。その空間では、名を馳せる決闘者達による決闘が行なわれている。だがその組み合わせは、お互いがその世界それぞれで同じ時間に何かに『迷った』時、決まる。そして、それは頻繁に行われている訳ではない。だがその爪痕一つ一つが、何よりも濃いものとなっている。



???「さて、今宵の決闘は満足していただけただろうか。次に行なわれる決闘を、また楽しみにしていて欲しい。では、またどこかで。」
2014/09/11 Thu. 19:08 | trackback: 0 | comment: 0edit

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